グリルヤマモト マガジン vol,1 「洋食屋」にこだわる理由 ーブレないコンセプトー


グリルヤマモトマガジン Vol.1 アイキャッチ


ここでは、この「洋食グリルヤマモト」を経営するにあたって、私なりのこだわりや日々考えていることなどを記しています。

いわば、グリルヤマモトの中核の部分を紹介します。


お客様には、グリルヤマモトのことをもっと知って頂き、より深くお食事の時間を楽しんで頂きたいと思っています。

また、これから飲食店の開店を目指す方が読んでいただければ、少しでも参考になることがあると思います。


グリルヤマモトのコンセプト

調理風景


大阪府寝屋川市萱島で「洋食グリルヤマモト」をオープンして、もうすぐ4年になります。

メインメニューの「ビーフシチュー」をはじめ、「バベットステーキ」「チーズフォンデュアヒージョ」など、フレンチの技術をベースにした本格的な料理がリーズナブルな金額で気軽に楽しむことができます。

ドリンクメニューも豊富に、そして他店では味わえないものを取り揃えて、お酒を飲みたい人も食事をしっかり楽しみたい人も、大人も子供も同時に楽しめるお店を目指してオープンしました。

ゲストの皆様には空間も楽しんで頂けるように、内装に「キャンプ」のイメージを取り入れ、冬場は店内全てを温めてくれる薪ストーブを設置。そして毎週土曜日は、電気の照明を必要最低限にし、キャンドルとランタンの自然の光だけで食事の時間を楽しんで頂く「キャンプデイ」としています。

2階には、本格的な音響設備を設けたステージを作り、ライブハウス並のクオリティー高い生演奏ライブを楽しんでいただけます。


飲食店を経営するにあたって、ブレないコンセプトが必要不可欠と思い、開店前に必死に考えました。

出身地でもある萱島の皆さんにどんなものを提供したいのか、本当にやりたいお店はどんなものなのか。

ここをしっかりと固めていたからこそ、4年という短くも長い期間、お客様に恵まれるお店を作ることができたのだと思います。


大きな存在「ミルフィーユオムライス」

オムライス

ミルフィーユオムライスは、長年かけた独学で習得した技術とレシピで作るグリルヤマモトオリジナルのオムライスです。

それ故に、とても愛着がありメニューの中でも一際大きな存在です。


しかし、一つの大きな欠点があります。


オムライスは一つずつしか作ることができず、尚且つ調理中は手が離せません。

これはかなり致命的で、例えばチキンステーキを焼きながらバベットステーキの盛り付けをしながらビーフシチューを鍋で煮込む、といったマルチタスクで動くことができません。

これでは、お客様の注文を出すタイミングがかなり遅れてしまいます。

メニューにオムライスがある規模の大きな洋食屋では、オムライスにつきっきりのスタッフを置いていることが定番です。

もしくは、お店を「オムライス専門店」にしてしまうかになってしまいます。


グリルヤマモトの場合、「洋食屋」としてのコンセプトは変えたくありませんでした。

一方で、思い入れのあるオムライスをお客様に楽しんで欲しいとも思いました。


そこで、ランチタイムメニューの中心をオムライスにして、洋食メニューをディナータイムの中心にすることで、昼と夜でイメージが変わるお店にしました。

そうすることで、お客様にはオムライスも洋食も両方楽しんで頂くことができます。


好評のオムライス。しかし大きな落とし穴

当店はオムライス専門店ではありません!


かくして、お昼には洋食屋のシェフが作る最高の「ミルフィーユオムライス」を忙しいお昼の時間でもスピーディーにご満足頂け、夜は他では味わえないお酒や洋食メニューをリーズナブルで気軽に楽しんで頂けるようになりました。

特にランチのお客様は、Instagramなどの投稿や口コミなどでグリルヤマモトのことを紹介していただけることが多く、ご近所にお住まいの方だけでなく遠方からご来店頂けることもあり、とても嬉しく思います。


しかし、ここに大きな落とし穴がありました。


オムライスが話題になりすぎるあまり、「洋食屋」としてではなく「萱島のオムライス屋」として認知されることになりました。

では、なぜ「オムライス屋」ではいけないのでしょうか?


「オムライス屋」では、私が目指しているお店とはコンセプトの部分で大きく違ったイメージになってしまうからです。


少し想像してください。

あなたは、「洋食屋」のビーフシチューと「オムライス屋」のビーフシチュー、どちらが食べたいと思いますか?

「オムライス屋」と聞いて、お酒を飲もうと思いますか?

宴会や記念日の食事にお店を選ぶとき、Webで「オムライス屋」を検索しますか?




しっかりと考えて固めたコンセプトは、簡単に変えるべきではない。

カウンター


この記事の最初に述べたように、私は「飲食店の経営には、ブレないコンセプトが必要不可欠」と考えます。

そして、オープン時にしっかりと考え、こだわりを込めたコンセプトは守り抜くことがとても重要です。

なぜなら、自分で生み出したコンセプトに沿って、料理の味、盛り付け、内装、店内BGMや雰囲気などを決めることで、お店の全てに自信を持ってお客様に提供できるからです。

ご来店いただいたお客様には、グリルヤマモトでの食事の時間を存分に満喫してもらいたい。

だからこそ、お店のコンセプトと違ったイメージは訂正しなければなりません。


そうした考えから、私はお客様に自信を持ってこのように言います。

「当店はオムライス屋ではありません! 洋食屋です。」


まとめ

看板


・グリルヤマモトのコンセプトは「お酒を飲みたい人も食事をしっかり楽しみたい人も、大人も子供も同時に楽しめるお店」

・「オムライス屋」ではなく「洋食屋」

・最初にしっかり考えて決めたコンセプトは貫き通す